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「超マクロ展望 世界経済の真実」 水野和夫・萱野稔人 著 集英社新書 読書ノート

近代経済学、ケインズ経済学、マネタリズム経済学、マルクス経済学なんていう範疇を超えて、大きな視点で経済の行き先を考えなければいけないということなのでしょうか? 原子力発電科学のように行き止まりの糞詰まりのように経済(学)がなってないんでしょうね!!  以下 抜粋、要旨

萱野「もし市場が単独で資本主義を形成しているのであれば、こうした公的資金の注入は必要なかったはずです。しかし実際には、金融市場の危機は国家によって肩代わりされ、その結果、いまのソブリン・リスク(国家財政に対する信用危機)にみられるように、もっと大きなシステムの危機へと拡大しつつある。そうした時代状況のなか、市場のことしか見えてない経済学者やエコノミストの議論はどこまで妥当性をもつのでしょうか」

・ 1971年のニクソン・ショックで変動相場制が導入 そして
▲ 1974年の地殻変動-実物経済から金融経済への方向転換
実物経済では儲からなくなったので金融市場の自由化が促進されるようになった。 そして
▲ 1995年以降における金融経済の肥大化 そして
▲ 石油の金融商品化 ▲イラク戦争の真の理由とドル基軸通貨体制… 萱野「イラク戦
というのは、イラクにある石油利権を植民地主義的に囲い込む為の戦争だったのでなく、ドルを基軸としてまわっている国際石油市場のルールを守るための戦争だった… いまや経済覇権は領土の支配を通じてなされるのではありません。領土の支配を必要としない脱領土的なシステムをつうじてなされる…脱領土的な覇権の確立、これがおそらくグローバル化のひとつの意味なのです。」萱野「石油についていえば、価格決定がアメリカの先物市場に委ねられていることと、石油をドルでしか売買できないことが、その経済システムの根幹にあります。だからこそアメリカは、みずからの石油利権がないようなところでも、国際石油市場に影響を与えるような深刻な事態がおこれば、それに介入することになるのですね。(たとえば田中角栄が独自に石油供給ルートをつくろうとしてどうなった?…高田記)ドルが基軸通貨としての価値を実質的に担保できるのは石油とのつながりでしたから、…イラクのフセインが石油の決済はユーロと言い出して…イラク戦争へ
萱野「しかし、そうしたアメリカによるグローバルな空間支配も、今回の金融危機で曲がり角にきているのかもしれません。」 
水野「今回のリーマン・ショックに象徴される金融危機はこれで最後とはいえず、今後新興国で起きるであろうバブルのほうが大規模である可能性が高いと思います。…むしろ中世から近代へと世界システムが変わったときに匹敵するような大きな構造転換があるかもしれません。」
萱野「あれほど国家による市場への介入を批判してきた金融機関でも、いざとなれば国家に頼らざるをえないわけです。…今回の公的資金の注入で示されたのは、そうした国家の存在が無ければ、市場自体なりたたなくなってしまうということです。市場での富のやり取りは、税という非市場的なお金の動きを前提として成立しているのです。」
水野「結局、ルービン財務長官がとった戦略というのは、アメリカのなかをバブルにして、それからアメリカが外国に投資するときは相手国をバブルにして、海外から調達したお金をつかって高いキャピタルゲインを得ていこうというものです。こうしておたがいバブルに依存しあう構造が生まれていったんです。」萱野「要するに、日本のバブルは、アメリカが実物経済の落ち込みを補うためにバブルを必要としていた状況で、アメリカにはまだその状況が整っていなかったから、そのバブルを先行して肩代わりしたものだと位置づけられるのではないでしょうか。」

▲リフレ派の誤り

萱野「リフレ派というのは、日銀がインフレ政策をとって量的緩和をすることで、デフレの脱却や経済成長が可能になる、という立場のことです。インフレになれば財政赤字も実質的に縮小するし、通貨も下落して輸出も増えるので、需要不足も解決されるだろう、と。」 水野「そもそも実物経済では儲からないという状況があるときにベースマネーを増やせば、短期で資金調達をし、そこに金融技術でレバレッジ(てこ)をかけて長期債権や株式、そして金融商品化したWTI先物に投資して、瞬時に実物投資10年分の利益を得ようとするような行動を喚起することにしかなりません。そうした状況で量的緩和政策によってベースマネーを増やせば、資産価格の上昇をもたらすだけなのです。(要するにバブル)…資本が国境を簡単に越えるようになると、円を金利ゼロで調達して、金利の高い外国債に投資するという行動がすぐに生まれます。」 「…低成長時代に入った以上、インフレを起こせる条件もなくなったということを認識すべきでしょう。」「…とにかく預金が減った分だけ日本の国債を手放さなくてはいけないのです。ですから、財政赤字は人民元の自由化の前までに解消しておかなくてはなりません。」 「低成長時代ではいかに膨張しないで豊かでいられるかを考えるしかありません。そのためには自由主義ではなく規制によって市場を豊かにしていくという方向になるのでしょう。」
最後に
水野「『歴史の峠』に立っているという認識を」
萱野「今の日本の経済状況は、近視眼的な認識にもとづく小手先の経済財政政策ではできないほど大きな歴史的転換のもとにある。それを乗り切る為には、これまでのマクロ経済学を超えるもっと大きな理論的な展望が必要だ」
           2012 0416 高田記
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【山好き、旅好きの団塊世代日記】 当ブログは2007/1/29に運営開始いたしました!





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プロフィール

高田 学

Author:高田 学
少年時代は海と戯れ鎌倉育ち、故郷を離れ北海道で学業。その後東京にて工務店経営。
環境(省エネ)には特に詳しい。廃業後自由人。

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