「深沢七郎外伝」 新海 均 著 読書ノート
五ヶ月前に読んだほんだけど、読書ノートを作りたくなった。
帯に「作家の数奇な生涯を元担当編集者がたどる」とある。
七郎さんは好きで、この本を本屋で見かけて、今頃、七郎さんの本が出ているとすぐさま買って読んだ。七郎さんは子供がいなかった。晩年の「ラブミー農場」での生活で、愛称で「ヒグマ」と「ヤギ」という青年と見よう見まねの農業で暮らしていた。ヒグマが出て行ったので、ヤギを養子縁組にした。そのヤギが精神のバランスを崩してこの本を出版するための版権の許可がもらえなかったためお出版が遅くなったという。
七郎さんの小説からその実生活を想像したことがなかったが、いや実生活もズッコケテいたように勝手に想像していたが、まあ、普通なのでがっかりした?でもこの人泥臭い仙人みたいな人というイメージは変わらない。
歳とっての、青年の養子というのもあるんだなあと子供のいない私は考えたりもした。
日劇ミュージックホールの前座でのギター弾きからそして、「楢山節考」姥捨て山の伝承を小説化する。 私にとり恐山のイメージが姥捨て山のイメージと重なり、先日下北半島の恐山にお参りに行った。
24歳の頃読んだ「人間滅亡的人生案内」には度肝を抜かれた。へたな、道徳的な人世訓を完全に突き破っている感じがすてきだった。そんなのが必要だろう友人にあげてしまったので、あとでまた読みたくなって、絶版になっていたので、15年前に出た全集の中からそれが入ってる第9巻を買った。
いわくつきの、絶版になっていて、決してこれからも出版されえない「風流夢譚」(誰かさんの首がころころ転がる夢の話)がインターネットで全文読めるというのもオカシナ時代ですね。「楢山節考」と「風流夢譚」と同じ作家とは思えませんが、同じなのがスゴイですね。
死後17年目に出版された(7年前)『生きているのはひまつぶし』未発表作品集 をチラッと読み返して、全集のなかのまだ未読のものを読んで、七郎ワールドを味わいたくなった。
2012/0723
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