fc2ブログ

Entries

「従軍慰安婦」吉見義明 著 岩波新書  読書ノート

「1991年12月 はじめて3人の韓国人元従軍慰安婦が、日本政府の謝罪と補償を求めて東京地裁に提訴、日本人に衝撃を与えた。・そのうちの一人、金学順がNHKのインタビューに答えて『日本軍に踏みつけられ、一生を惨めに過ごしたことを訴えたかったのです。日本や韓国の若者たちに、日本が過去にやったことを知って欲しい』とのべたことに、心をうたれ、従軍慰安婦の研究をはじめた。」

「従軍慰安婦の存在それ自体は、戦争にいったことのある元軍人はならだれでも知っていることであった」 ☆やい、元軍人、知っていても知らぬふりか、戦争が悪いんだから、そんなもんしかたないというのか? イラク自衛隊でも多くの自殺者、精神異常者を出したと昨日のクローズアップ現代で取り上げていたけど、元軍人の偉いサンたちは、従軍慰安婦がいれば、ストレス解消ができて、自殺者等は防げたとでも言うじゃないかな?

上記提訴により、「政府はある程度の資料調査と、韓国人元慰安婦の一部からヒアリングをおこない、1993年8/4 調査結果を公表した。それが 河野洋平内閣官房長官談話 であり、次の六項目である。
一、 慰安所の設置・管理、慰安所の移送については、日本軍が『直接あるいは間接にこれに関与』した
二、 慰安婦の『募集』は『甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり』、『官憲等が直接これに関与したこともあっ』た。
三、 慰安所における生活は『強制的な状況の下での痛ましいもの』であった。
四、 朝鮮半島出身の慰安婦の『募集』・移送・管理なども『甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して』おこなわれた。
五、 従軍慰安婦問題は『当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題』て゛あった。
六、 元慰安婦の方々には『心からのお詫びと反省の気持ちを申し上げる』。 

「実際、日本政府は公式に謝罪したとはいえ、国と国との請求権は決着ずみとし、個人の補償はおこないえないという態度は変更していないのである。」
「従軍慰安婦問題は・日本軍(人)の体質の問題、植民地政策の問題、他民族蔑視の問題など」考えるべき多くのことがある。
1838年6月「岡部直三北支那方面軍参謀長の指示『軍人軍隊の対住民行為に関する注意の件通牒』のなかに、『…かくの如き強烈なる反日意識を激成せしめし原因は、各所における日本軍人の強姦事件が全般に伝播し、実に予想外の深刻なる反日感情を醸成せるに在り…右の如く軍人個人の行為を厳重取締ると共に、一面なるべく速やかに性的慰安の設備を整え、設備の無きために不本意ながら禁を侵す者なからしむを緊要とす。』
「設置に関係したのがすべてエリート軍人だという、この一事をもってしても、慰安所設置が組織的なものであったことはあきらかである。…慰安所設置の具体的施策は現地軍が策定したにせよ、この方策を積極的に是認し推進したのは、ほかならぬ陸軍省であった。」
1938年3月に陸軍省副官通牒― これは梅津美治郎軍次官(のちの参謀総長)が決裁している―『支那事変に於ける慰安所設置の為、内地に於いて之が従業婦等を募集するにあたり、…之に任ずる人物の選定を周到適切にし、その実施に当たりては、関係地方の憲兵及び警察当局との連携を密にし、以って軍の威信保持上、並びに社会問題上、遺漏なき様配慮相成りたく、依命通牒す。』「これによれば、陸軍省は、派遣軍が選定した業者が、日本内地で誘拐まがいの方法で慰安婦の募集をおこなっていることを知っていた」ことになる。
陸軍省は「軍人の士気の振興、軍紀の維持、略奪・強姦・放火・捕虜虐殺などの犯罪の予防、性病の予防のために軍慰安所は必要だとしていた」
「1939年ごろには、陸軍経理学校で慰安所の開設の仕方を教えていたと言う証言―陸軍主計将校・鹿内信隆(フジテレビ主)-がある」
つまり「軍慰安所設置および慰安婦徴集には、日本軍はもちろん、国家ぐるみで関わっていたことは、明らかであった。」
「慰安婦制度とは、特定の女性を犠牲にするという性暴力公認のシステムであり、・一方で性暴力を公認しておきながら、他方で強姦を防止するということは不可能であり、当然ながら、強姦事件を防止する本質的な解決に結びつくはずはなかった。」
「日本が開始した戦争は、大義名分のない侵略戦争であり、また、勝利の見通しの無い無謀な戦争であった。このような戦争に、休暇制度も不十分なまま、長期間戦場に将兵を釘付けしておくために、性的な慰安が必要だと日本軍は考えたのである。…兵営内では、兵士の人権はまったく認められず、上官の厳しい監視と私的制裁が日常的におこなわれていた。」
「警察は慰安婦徴集に際して、憲兵と連携して業者を支援していたのだから、…業者の違法行為を知らないはずはなかった。…」
「従軍慰安婦を民族別にみると、・植民地(主に朝鮮、台湾)の比率が高い。…朝鮮・台湾の女性たちは・わざわざ船(陸軍管理)などで戦地に運ばれていったのである。…植民地の女性が慰安婦とされた根底に民族差別があり、それが女性を奴隷化することであり、どんなに民族としての屈辱を与えることになるのかという考慮がまったくなかったことは確かであろう。」

《オランダ人慰安婦問題》 占領したオランダ領東インドネシアで拘留していた普通のオランダ人女性を強制的に慰安婦にした問題。戦後のBC級戦犯裁判(オランダ)で死刑1人、中心的役割の大佐は帰国後、オランダの追及を知り自殺、有罪10人。☆ヨーロッパ・オランダ人は、強制慰安婦にした軍人を許さなく、罰する事ができたが、朝鮮人は決しても許してはいないけど、関与した多くの日本人を罰する事ができていない。☆不公平

《連合国軍用慰安所》 戦後すぐ8月28日、『当局の内命を受け』『国体護持の大精神』にのっとって、(米軍のスケベ野郎のため)特殊慰安施設教会(RAA)をつくった。9/3日には毎日新聞に広告も。米軍に性病が蔓延し、半年で廃止
「米国、英国軍隊の戦場では…ほとんどがすぐに閉鎖されているが、それは本国の反発をおそれたためだった。社会運動・世論・議会などの人権を擁護する声がないかぎり、軍隊そのものが慰安所類似の施設をうみだしていくという傾向をうかがわれる。」

《日本軍の体質の問題》 「…兵営内で抑圧された兵士の不満は占領地の住民にむられ爆発していった。・占領地の住民に対する不法行為を追及することは、野暮だ、大目に見よとか、厳格にすると逆効果だとする態度が生まれていった。…もちろん・絶対に軍慰安所に行かなかった将兵はいただろう…しかし軍慰安所は必要悪だと考える将兵が多数派であった。…」
《複合的人権侵害》 ①軍隊が女性を継続的に拘束し、軍人がそうと意識しないで輪姦するという、女性に対する暴力の組織化であり… ②人種差別・民族差別 ③経済的階層差別。日本軍はその貧困につけこんで、『性的慰安』を強制した。④国際法違反行為、戦争犯罪であった。以上のような複合的人権侵害事件であった。そして、これが決して偶発的なものでなく、国家自身が推進した政策であったところに問題の深刻さがあった。

☆そしてもっと深刻な事に、現政権の本心は、まるで反省なく、国家推進の『従軍慰安婦』問題などなかったことにしようとしていることだ。
「日本政府は92年春から一定の調査をおこなったが、93年8月以後は事実上調査を打ち切っている。また、重要な資料を未だに非公開にしている。」☆なぜ非公開にする?この本が書かれたことも、政府にとり、痛手であり、困った事と考えたのでは? 
スポンサーサイト



もしよろしければ応援宜しく御願いします。
↓これをポチっと御願いします。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
http://nikkablog.blog91.fc2.com/tb.php/208-798316ae

0件のトラックバック

0件のコメント

コメントの投稿

投稿フォーム
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

Appendix

こんにちは!

【山好き、旅好きの団塊世代日記】 当ブログは2007/1/29に運営開始いたしました!





皆さんのお力になれるような記事を 書けるように勤めます!


プロフィール

高田 学

Author:高田 学
少年時代は海と戯れ鎌倉育ち、故郷を離れ北海道で学業。その後東京にて工務店経営。
環境(省エネ)には特に詳しい。廃業後自由人。

----運営ポリシー----

① 読んだ本の気に入って皆さんに紹介したい部分や感想、
② 時事問題での皆様への問題提起
③ 旅や山行での報告感想  
等で 皆様の役にたてたら良いなと思うブログを書いてまいります。

月別アーカイブ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる