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「永遠のゼロ」百田尚樹 著 読書ノート


◎ 話題になった本読んでみました。上手に出来てる小説ですね。売れるのはもっともだ。先の戦争(主に海軍)の実体を多くの人に解らしめたのは良いと思う。作者の意図の一部はそこにあったと思うが。
漫画家ちばてつや 「あしたのジョー」の以前の作45年前「紫電改のタカ」に似てるところあると、その漫画を思い出した。戦闘シーンなんて漫画にするとそっくり。するとこの小説は大衆小説なのか?

主人公・ゼロ戦戦闘機乗りの超名人・宮部、作者にとり戦時中でも生ある人間としてこうあるべき人として描いている。命を大切にするが最後に特攻機で散華する。なぜだ?
その孫・姉弟が実像が不明だった祖父の実像を知るために祖父を知る人間(元軍人)を訪ねまわるというストーリー展開。
最初に訪ねる祖父を知る人・長谷川少尉―一普通の人?が考えると宮部像はこうなるという象徴の人。普通の人から見ると臆病者となり、好かれなかった宮部。
次の知人・伊藤中尉― 真珠湾攻撃時代のこと。作者のモチーフ?「…あるいはたった一人の戦死者を出した戦闘であっても、遺族とってみれば、他にかけがいのない家族を失ったことは同じなのです。何千人の玉砕の場合、そうした数が多いだけで、ここの悲劇はまったく同じなのです。」真珠湾攻撃でも戦死者が55人いたことでの文。伊藤「それでも、あの時の、命が何よりも大事という宮部の言葉を肯定することは出来ません、戦争は一人で戦うものではありません。時には自分を犠牲にして戦わねばならないこともあるのです」それに対して作者の答えは?ラストか。
孫の姉の今の彼氏・高山― 通俗のジャーナリストつまりアホウとして描いている。さしみのつま。
次の知る人・井崎曹長―  ラバウル戦場の頃 宮部が井崎へ「一度でも墜とされれば、それでおしまいだ」「だから、とにかく生き延びることを第一に考えろ」。宮部つぶやく「娘に会うためには、何としても死ねない」その顔は普段の穏和な顔からは想像もつかないほど恐ろしい顔でした」
そしてガダルカナルの戦い、井崎に言わせる「…叩き上げの将兵が報われることは極めて少ない組織です。私たち、兵や下士官などは、最初からもう道具扱いです。幕僚たちにとっては下士官や兵の命などは鉄砲の弾と同じだったのでしょう。大本営や軍令部の連中は人間ではない」「一体、なぜ日本陸海軍はこんな補給もままならないところで戦ったのでしょう」特攻で亡くなったと聞いた井崎は、悔し泣きし『あの素晴らしい人を特攻で殺すような国なんか滅んでしまえ、と本気で思いました』
次の知る人・整備曹長永井― 「しかしその夫(米兵)はたった今、南太平洋の小さな島で死に、家で夫の帰りを待っている妻はまだそれを知らないでいる。そしてその写真は死んだ夫と共に島のジャングルに葬られる― 」
作者は狂気という―「大本営や軍令部の高級参謀たちには、…兵たちに家族がいて、愛する者たちがいるなどということは想像する気もなかったのだろう。だからこそ彼らに降伏することを禁じ、捕虜になることを禁じ、自決と玉砕を強要したのだろう。」…「日本軍には最初から徹底した人命軽視の思想が貫かれていた。そしてこれがのちの特攻につながっていったに違いない」…「特攻が一人歩きを始めたのだ。長官たちが狂気に取り憑かれたのか―」
次の知る人・谷川曹長― 特攻に「『志願するものは前へ!』しかし宮部は一歩も動かなかった。…宮部は言った『いいか谷川、よく聞け。特攻を命じられたら、どこでもいい、島に不時着しろ』・『お前が特攻で死んだところで、戦局は変わらない。しかし―お前が死ねば、お前の妻の人生は大きく変わる』」 敗戦後、谷川の述懐―「悔しくてたまらなかった。昨日まで『鬼畜米英』と言っていた連中は一転して『アメリカ万歳』『民主主義万歳』と言っていた。村の英雄だったわしは村の厄病神になっていたのだ。…誰かが流したデマだろうが、真珠湾攻撃に参加したパイロットは戦犯として絞首刑になるという噂が広まった。」
戦争の実体を知ってきた孫の健太郎は言う『おばぁちゃんにとっておじいさんがただ一人の夫だったように、亡くなった230万人の人にもそれぞれかけがえのない人がいたんだと思う』
次の知る人・特攻隊員・岡部少尉―「何度でも言うように、特攻には、使い捨ての予備学生や予科練の少年飛行兵が選ばれました。」…「自分の生死を一切のしがらみなく、自分ひとりの意志で決めた男こそ、本当の男だったと思います。私も含めて多くの日本人がそうした男であれば、あの戦争はもっと早く終わらせることが出来たかもしれません」…「自分だけが生き残ってしまったという後悔のような気持ちと、先に死んだ友人たちに申し訳ないという気持ちでした。…その思いは今も消えてません」
次の知る人・武田中尉― 「…日比谷公会堂が焼き討ちされ…しかし軍部をこのように化け物にしたのは、新聞社であり、それに煽られた国民だったのだ」…「先程の男(ジャーナリスト高山)を見ていると、あの当時、軍隊にいた多くの士官たちを思い出す。自分が属す組織を盲信し、自らの頭で考えることをせず、自分のやっていることは常に正しいと信じ、ただ組織のために尽くすタイプだ」
…「私は断じて言う、一部の例外を除き、特攻は命令であった」
次の知る人・影浦飛行兵曹・今ヤクザ― 「しかしな―あえて繰り返す。奴らの死はまったくの無駄だった。特攻というのは軍のメンツのための作戦だ。…『大和』の海上特攻・神風特攻隊も…彼らは軍令部と連合艦隊司令部のために殺されたが、彼ら自身は国のため、沖縄のために命を捧げたのだ」
「世間では、特攻機というと、華々しく敵艦にぶつかって散っていったと思っているのだろうが、実際はそのはるか手前の洋上で、敵戦闘機に撃墜された者がほとんどだ」☆やくざという設定で、どぎつく言わせていると見るが。
次の知る人・一等兵曹通信員大西― 「人の運命はささいなことで大きく振れるという。私はつくづく運命の不思議を思う」……後はお涙頂戴のストーリイー

☆ 作家・百田尚樹は右派で戦争好きであると聞く。それが、戦死兵230万の一人ひとりに、かけがえ
の無い人がいて、悲しましてはいけないと読みとれる。また特攻に指名されたら、島に不時着して生き延びろ、と言う。百田さん、それでは戦争できないと思いますけど。戦死者を出さない戦争をすれば良いのですか?宣戦布告(戦争)は敵国の兵士を殺しても殺人罪にならないためのものでもありますが。戦争すれば必ず人は死ぬのです。悲しむ人が出るのです。戦争反対です。
右翼も左翼も論者は先の戦争の指導者は、とてつもなく国民・兵士を軽視したことを認めるはずでして、右翼はあんな負ける戦争をいつまでも行って、と言い、左翼は侵略戦争の犠牲にさせられたと言い。どっちにしても、先の戦争指導者は責任をとってもらわないといけないのでは?それこそ押し付けの東京裁判で無く、きっちり日本人から。 日本人得意の水に流してでは、洪水になりそうで、しかも水が腐ってきてます。
                     14/07/12
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【山好き、旅好きの団塊世代日記】 当ブログは2007/1/29に運営開始いたしました!





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高田 学

Author:高田 学
少年時代は海と戯れ鎌倉育ち、故郷を離れ北海道で学業。その後東京にて工務店経営。
環境(省エネ)には特に詳しい。廃業後自由人。

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