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村上春樹 寄稿 「オウム13人死刑執行」 毎日新聞  読書メモ

・「…一般的なことをいえば、僕は死刑制度そのものに反対する立場をとっている。…そして死が究極の償いの形であるという考え方は、世界的な視野から見て、もはやコンセンサスでなくなりつつある。また冤罪事件の数の驚くべき多さは、現今の司法システムが過ちを犯す可能性を-技術的にせよ原理的にせよ-排除しきれないことを示している。
・「しかしその一方で、『アンダーグラウンド』という本を書く過程で、丸一年かけて地下鉄サリン・ガスの被害者や亡くなられた方の遺族をインタビューし、‥☆涙‥『私は死刑制度には反対です』とは、少なくともこの件に関しては、公言できないでいる。」
・「…それに反して、同じ夫が、『この犯人は自分の手で絞め殺してやりたいくらい憎い。憎くてたまらない。しかし私はもうこれ以上人が死ぬのを目にしたくはない。だから死刑判決は避けてほしい』と訴えたとすれば、裁判員はおそらく死刑判決でない方向にいくらか傾くだろう。そのように『遺族感情』で一人の人間の命が左右されるというのは、果たして公正なことだろうか?‥僕として割り切れない・・・」
・「…林康男は・彼の裁判には何度も足を運んだが、被告席に座った彼が何を考え、何を感じているか、その本当の気持ちを見極めることはむずかしかった。…法廷にいつも必ず彼の母さんが見えていた‥判決の言い渡しの当日は・見当たらなかった。…今回の死刑執行の報を耳にしてどのように感じておられるのか、それを思うと胸が痛む。」
・「正直に申し上げて、地裁にあっても高裁にあっても、唖然とさせられたり、鼻白んだりする光景が時として見受けられた。弁護士にしても検事にしても裁判官にしても、『この人は世間的常識がいささか欠落しているのではないか』と驚かされるような人物を見かけることもあった。『こんな(☆人たちの)裁判にかけられて裁かれるなら、罪なんか絶対におかせない』と妙に実感したりもした。」☆そうだ、そうだ!
・「しかし林康男の裁判における木村烈裁判長の判断に関する限り、納得できない箇所はほとんど見受けられなかった。判決文も要を得て、静謐な人の情に溢れたものだった。」
・「それでも死刑判決を生まれて初めて、実際に法廷で耳にして、それからの数日はうまく現実生活に戻っていくことができなかった。胸に何かひとつ、鈍いおもりが入っているような気がしたものだ。」☆真面目に人のことを書く作家だからでしょう…
・「…我々は彼らの死を踏まえ、その今は亡き生命の重みを感じながら、『不幸かつ不運』の意味をもう一度深く考えなおしてみるべきであろう」☆オウムに殺された人は、『アンダーグラウンド』で熟考済み?

☆村上春樹、千駄ヶ谷で7年間、ジャズ喫茶をやっていたとのこと、親近感増す。とは言え、河合隼雄との対談本と翻訳本しか読んでないのだが。

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【山好き、旅好きの団塊世代日記】 当ブログは2007/1/29に運営開始いたしました!





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プロフィール

高田 学

Author:高田 学
少年時代は海と戯れ鎌倉育ち、故郷を離れ北海道で学業。その後東京にて工務店経営。
環境(省エネ)には特に詳しい。廃業後自由人。

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③ 旅や山行での報告感想  
等で 皆様の役にたてたら良いなと思うブログを書いてまいります。

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