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「いま、何故魯迅か」 佐高信 著  読書ノート

・はじめに、より-「ドレイ精神からの脱却…現在の企業という封建社会の中では、上司の命令に黙従する社員になることも、部下に専制権力をふるう社長になることも、同じく『精神のドレイ』になることだ…」
・「『会社国家』であり、『官僚国家』でもある日本では、いま、ドレイが主人の意向を先取りする忖度が大流行…」
・「『挫折』は多く、これだけ努力すれば必ず報われるだろうという『期待』と『現実』を取り違えたところから生まれる。そこには当然、無意識的にもせよ己の力に対する過信がひそんでいる。私が名付けた『まじめナルシスト』の腐臭はそこから立ちのぼる。魯迅がそうした腐臭と無縁なのは、己のなどなにものでもないことをハッキリと知っているからであり、『努力』が報われがたい≪現実≫であるからこそ、『絶えず刻む』努力が必要であることを知っているからである。」
・「『長いものには巻かれろ』で、多数に従う『いい人』ばかりのこの国にはいまこそ魯迅という精神の爆薬が必要」

・≪石原莞爾の満州建国大学論≫1931年満州事変、1938年建国大学(建大)、「五族協和」の建前、「建国大学の理想を追えば追うほど反日になる…満州国政府は治安維持法を公布して、以後、健大生の逮捕が続出する。…≪建国大学の夢と現実≫-「上野英信(筑豊炭鉱文学)は建大時代のことは黙して語らなかった。…いち早く気づいた石原は『満州国が日本の属国に、第2の朝鮮と化すのを見抜いて、さっさと満州を去った』・・残された力なき若者たちはあくまで理想を貫こうとし、その精神に手ひどい傷を負った。」
・「石原の地位にあり、その影響力をもって、現実をしっかり把握せずに理想を語ることは、ある意味犯罪である」

・「魯迅とニーチェの共通点は、腐敗した秩序をも維持させてしまう通俗道徳に爆薬を仕掛けたことだろう。ニーチェがキリスト教の神を殺したのと同じく、魯迅は東洋の圧倒的な儒教(道徳)の厚みの中で、それに反逆した。
・「三島由紀夫は太宰治を嫌悪したが、太宰の中に野垂れ生きる精神をみたからではないか。・・・・死を潔いとするのはエリートの思想であり、魯迅はそれに対して、泥まみれになっても生きてやる、と打ち返した。」
・「こうした伊丹万作の言葉に私は魯迅の影響を見る。…伊丹書く『・・・あんなにも造作なくだまされるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるようになってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任などが悪の本体なのである。『だまされていた』という一語の持つ便利な効果におぼれて、一切の責任から解放された気でいる多くの人々の安易極まる態度を見るとき、暗澹たる不安を感ぜざるを得ない』
・「『魯迅の目に、日本文学は、ドレイの主人にあこがれるドレイの文学と見えていたのではないか』と喝破した竹内好を介して、私は魯迅の思想に触れた。」
・「中国やソ連は戦争を肯定したから、その社会主義や共産主義は変質したという、むのたけじの指摘は卓見だろう。資本主義と違うと言うなら、やはり、戦争を否定すべきだった。」
・魯迅は「あえて言えば、希望からではなく、絶望から出発してほしいということかもしれない。」
・≪魯迅は永遠の批判者である≫-「私は魯迅の徒として『批判が生ぬるい』という批判は受けいれても『批判ばかりして』という難癖を受けつけるつもりはない、・・『お前の批判は足りない』と言われた時にのみ、さらに奮起するのである。」
☆学生の時、「阿Q正伝」をちょっと読んだかもという程度で、何も魯迅のことはわからない。佐高さんに触発されて魯迅を読んでみます。
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【山好き、旅好きの団塊世代日記】 当ブログは2007/1/29に運営開始いたしました!





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プロフィール

高田 学

Author:高田 学
少年時代は海と戯れ鎌倉育ち、故郷を離れ北海道で学業。その後東京にて工務店経営。
環境(省エネ)には特に詳しい。廃業後自由人。

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③ 旅や山行での報告感想  
等で 皆様の役にたてたら良いなと思うブログを書いてまいります。

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