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「虚構の森」 田中敦夫 著   読書ノート

・環境問題は異論だらけで、何が正解かわかりません。地球環境を巡る常識に対して異議を申し立て、不都合な真実を明らかにしました。 ☆奇をてらう言い方だよ?
1.「地球上の森林面積は減少している?」― 中国は、1950年8.6%森林率⇒2020年23.04%
  インドも植林が増で4.4%⇒23% しかし 熱帯地方は森林破壊が進んでる。 
  世界でならして、森林7%増加している。 しかし多様性の少ない森で、質が問われる。
2. 「アマゾンは酸素を出す≪地球の肺≫?」― 生長している森ではない。≪地球の肺≫とは言い難い。
  木材を燃やすために森林を伐採しても、その跡地に再び森を作ればカーボンニュートラルである。
3. 「間伐して森は≪吸収源≫になる?」― 吸収源として(国際的に?)認められる森林とは、①新規造林(裸地に) ②再造林 ③経営が行われている森林 であるが、間伐でCO2吸収量が増えるとは思えないが、『森林の二酸化炭素吸収に役に立ち、気候変動防止につながる』と唱えて、間伐補助金を出すようにした。
4. 「森林を増やせば気候変動は防げる?」― ☆一概には言えません。「温暖化が進むと植物の二酸化炭素を吸収する能力が落ちる」 「気温上昇で土壌中の有機物の分解が早まる⇒CO2の発生源」 「樹木自体もメタンガスを発生する」
5. 「老木は成長しないから伐るべき?」― 「・・樹齢50年60年など、青年期なのだ。それなのに≪伐期が来た≫と伐る行為は、森林の機能を十分に発揮させない青田刈りも同然だ」
6. 「温暖化によって島国は水没する」― 気候変動による海面上昇を嘘だと言うつもりはない。・海面上昇とは直接関係ないことが引き起こした災害を、安易に地球温暖化とむすびつける例は多い。」

7. 「砂漠に木を植えて森を作ろう?」― 「・・植林を推進するなら、改めてその土地の特性と、目指すべき方向性や目的を考えて慎重に決めるべきだ」
8. 「≪緑のダム≫があると渇水しない?」― 「水を総量で見るか、安定した流量で見るか」の視点
  「森はみずを増やさない、むしろ消費して減らす、水源の森の地下には水はたいしてない。」 
9. 「≪緑のダム≫があると洪水は起きない?」― 森林の治水機能を軽視するのは間違っている・・自然の防災機能を維持することにもっと慎重でなければならぬ。
10. 「木の根のおかげで山は崩れにくい?」― 「…樹勢が悪いと根もあまり伸びない。そこに天然林と人工林、針葉樹と広葉樹の差はない。」 「傘の効果が限られているように、森林の防災機能にも限度がある。・・」
11. 「森は降雨から土壌を守ってくれる?」― 「…健康的な森林には樹木だけでなく草も生えている・」
  「多様な植物が生えていてこそ災害にも強いと主張されるようになってきた」
12. 黄砂は昔から親しまれる気象現象?」― ☆答えてない! 「飛散途中で人為的な大気汚染物質を吸着しているからとされるが、高地に散布される化学肥料由来の可能性もある。それらが健康被害・」
13. 「植物もパンデミックに襲われる?」― ウルシノキに蔓延する疫病は、「うるし疫病」と名付けられた。ファイトットラ・シナモミ菌、世界中に広がった。海外からの土の輸入で、あらたな感染症が・・・
14. 「マツタケが採れないのは、森が荒れたから?」― マツタケは、落葉がたまらない貧栄養状態のマツ林に生育するのだ。・・マツが減って様々な樹木や草が生える、「豊かな森が再生した」と見ていい。
15. 「古墳と神社の森は昔から手つかず?」― 「明治神宮の森づくりを主導とした本多静六、・」 「明治の尊王思想の高まりの中で植樹して立入禁止にした陵墓は少なくないようだ」 「神社に鎮守の森が十分に繁ったのは、化石燃料が普及してからなのだろう。・・照葉樹が繁ってから、案外歴史は浅い」
16. 「日本の≪本物の植生≫は、照葉樹林?」― 宮脇昭は、照葉樹林=潜在自然植生と、本物の森と唱えた。 イオン環境財団もこの考えによる。が、西日本にも落葉広葉樹林は多い。最初から照葉樹を植えるのは、植生の遷移を無視している。最終的に行き着く植物を、最初に現在の環境条件には適応しない。・・・多くの種が相互に干渉し合って成り立つのが生態系であり、時の経過と、地域が絡み合い
17. 「日本の森は開発が進み劣化した?」― 森林データは、鵜呑みに出来ません。 日本の森林は、これまでの想定以上に木が太り本数も増えていた。が、伐採跡地も森林に含まれている。現地の状況を把握して、判断すべし。

18. 「植林を始めたのは江戸時代から?」― 最初に植林を行った地は吉野とされる。1501年。…巨樹の存在する森は、水源涵養機能や土壌流出防止機能、そして生物多様性など多くの公益的機能が非常に高い。決して老木として衰えていない。・目先の損得で伐採を急がず、先人の思いを大切に・・
19. 「生物多様性は安定した環境で高まる?」― ちがう。森は思う以上に変化が激しい。・攪乱の縮小によって、棲息地を奪われている生き物がいるかもしれない。環境が変化しないことは、生物にとっては良いこととは言えないようだ。
20. 「草原は森より生物多様性は低い?」― 必ずしもそうではないらしい。 
21. 「ソメイヨシノにサクランボは実るか?」―ソメイヨシノは同じ遺伝子を持つクローンなのだ。挿し木。
  ソメイヨシノに実ったサクランボ、おそらく雑種である。
22. 「外来草花が日本の自然を侵食する?」― かもね? 静かに広がっている「外来同種」の進出と園芸品種の野生化。改めて、種とは何か、外来と在来の境はどこに設けるのか、と考えさせられる。
23. 「堤防に咲く花は、遺伝子組み換え植物?」― 栽培されなくなった時期から、各地の河川敷・堤防に菜の花畑が登場した。 セイヨウアブラナは在来種とも交雑して遺伝的拡散が起きる。ほかの遺伝子組み換え植物と異なって、野生化が容易なだけにやっかいな状況にある。遺伝子汚染は深く静かに進行。
24. 「街路樹は都会のオアシスになる?」― 生育環境としては過酷かもしれない。だが昆虫や鳥類と樹冠の生態系をつくっているようだ。・・冷却効果や癒し効果も加えたら、都市環境に良い影響・・・
25. 「ミツバチの価値はハチミツにあり?」― いろいろです。ハチミツの自給率は7%程度。産出額の98%がポリネーション・花粉媒介の請負である。西洋種は明治から、・・侵略的外来種。ニホンミツバチはスズメバチと戦う術を知っている。2000年代に入り、蜂群崩壊症候群が頻発、ネオニコチノイド系農薬か?
 ポリネーションを担う昆虫の減少は、農業だけでなく地球上の植生に大きな影響を与える。
26. 「外来生物は在来種を駆逐する?」― セイタカアワダチソウ、セイヨウタンポポ日本の侵略的外来種。在来種じわり反撃。西洋種と在来種の雑種化が起きてる。
27. 「造林したからスギ花粉は増えた?」― 縄文時代も杉の天然林はあり、花粉もあった。が。
28. 「枯れる前のスギは花粉を多く飛ばす?」― ちょっと感傷的な人間側の勝手な解釈だろう。
29. 「スギを減らせば花粉も減る?」― 花粉対策事業(補助金)の名の下でも間伐を行っているか゛、間伐をして森を透かせば花粉の量は増える。予算を付ける名目に花粉症対策を利用したとも考える。
30. 「舗装を剥がせば花粉症は治まる?」― 著者は、杉を全部伐ってしまえと言う人に、舗装をと・・
31. 「花粉症はスギがもたらす日本だけの病?」― 日本だけでも引き起こす花粉は60種類以上。
 アメリカの花粉症で有名なのは、ブタクサ。4人に1人、樹木花粉ならアカシア、オーク・・・
 花粉のアレルゲン物質とディーゼル排気粒子などが一緒になることで、引き起こしやすくなると言われる。・・
32. 「マイクロプラスティックは花粉症より危険?」― 実は花粉の殻成分は、自然界ではなかなか分解しない。プラスチックも分解しずらい。プラスチックそのものに有害性はない。またアレルギーは発現しないが。
◎SDGsの裏に潜む危うさ。
33. 「桜樹は日本人の心だから保護すべし?」― 「サクラ一本、首一つ」日本人にとり特別な樹。現代の日本では大木に偏愛傾向。樹齢も樹種も多様な木々が生えている森林が豊かなのだ。
34. 「和紙も漆もやさしい伝統工芸?」― 和紙原料のコウゾ・ミツマタはほぼ輸入品、加工までも・・
 ウルシノキの原産地は中国なのだが、中国産漆は評判悪し。しかし原料や製造を海外にまかせておきながら日本文化だと誇るのはどこか違わないだろうか。
35. 「木材を使わない石の紙は環境に優しい?」― 石=石灰岩、リサイクルできない、地下資源であり再生できないので持続可能資源でない。
36. 「再生可能エネルギーこそ地球を救う?」― ほかに使い道のない木材を燃料にという考え方であったが、仕分けもせずに丸ごと燃料にするケースが増えた。燃料用に伐採は、荒っぽい施業、再造林はしない、盗伐が横行、むしろ森林破壊を助長している・・。☆利を重視本質を見る視点の欠如の論考
37. 「パーム油が熱帯雨林を破壊する?」― アブラヤシの実から採るパーム油。油脂原料として優等生、生産性が桁外れに良い。植物油脂全体の30%、インドネシアとマレーシアで8割。大企業と家族経営の農園。
  森林破壊、法令遵守、認証パーム油、人はどこまで油脂を求めるか?
38. 「農薬や除草剤は人にも環境にも危険?」― 短時間で毒性が消える農薬が主流化した。農薬除草剤の怖さは散布者への暴露だ、農作物への残留分など比較にならぬ。と著者は言う。☆毒は毒です
39. 「人口爆発のため食料危機になる?」― 食糧危機や森林破壊の発生は、人口爆発のせいではない。社会システムの不具合が生じさせていることを知るべき。地球上の農地の生産効率は格段に上がった。ランドラッシュの目的は、バイオ燃料の生産や炭素クレジットを得るためだ。 飢餓を引き起こすのは食糧不足ではなく、必要な人々の手元に届かない流通や政治の責任だ。☆論考が軽い!

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こんにちは!

【山好き、旅好きの団塊世代日記】 当ブログは2007/1/29に運営開始いたしました!





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プロフィール

高田 学

Author:高田 学
少年時代は海と戯れ鎌倉育ち、故郷を離れ北海道で学業。その後東京にて工務店経営。
環境(省エネ)には特に詳しい。廃業後自由人。

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