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『環境に配慮した住い造り』 ――CASBEEすまい[戸建](建築物総合環境性能評価システム)に沿って

『環境に配慮した住い造り』 ――CASBEEすまい[戸建](建築物総合環境性能評価システム)に沿って
              (般社) 工務店サポートセンター 研究開発委員 ㈱ 日科工房 高田 学 
江戸時代まで、サステナブル社会・持続可能社会だった。自然と共生し、生物多様性は保たれ、リサイクルも行われ、循環しつづけてきた地球であった。化石燃料を使い出し、人口とエネルギー消費が膨張し、大量生産、消費、大量廃棄、このままでは地球は循環できません。
持続可能な社会にするために、①有限なる資源――リサイクルして使用する。②エネルギー問題の解決――エネルギー消費の削減、有限なる化石燃料から今ある太陽エネルギー(バイオマス、水力、風力、太陽電池等)そしてCO2削減 ③生態系を守る。そして持続させる森林 ④廃棄物のリサイクルと処理、文明による有害物質の処理(ホルムアルデヒド、酸性雨、大気汚染等等タクサン) をしなければなりません。そして建築ではCASBEEを考え出しました。
CASBEEとは建築物総合環境性能評価システム。財)建築環境・省エネルギー機構が国の支援のもと作られたもの。
環境性能Q 環境負荷L 延べ54項目でレベル1~5で評価し重み係数で按分し採点する。 Q/L=BEE環境効率 ランク付け、ライフサイクルCO2(温暖化チャート)も自動計算するシステムです。
環境に配慮した住い造りとしてCASBEEの考える各項目レベル5(最も優良)の住宅を考えて、下記に模範解答?の一例です。
 
Q1 室内環境を快適・健康・安心にする
 1.1 暑さ・寒さ 基本性能
 1.1.1 断熱・機密性の確保  次世代省エネ基準をクリヤーするよう、断熱材、断熱窓、日射遮蔽がなされてる(省エネ対策等級4)
1.1.2 日射の調整機能    南面の窓が日陰になるように落葉樹の柿の木が植えてあり、サッシに障子がついている。(日射侵入率・夏0.3以下、冬0.6以上にする)
1.2 夏の暑さを防ぐ 
1.2.1 風を取込み、熱気を逃がす  全ての居室に風通し良く窓が2つある。
1.2.2 適切な冷房計画主要な居室に適切なエアコンがついている。
1.3 冬の寒さを防ぐ
1.3.1 適切な暖房計画  主要な居室に適切なエアコンもしくは床暖房がある。
2. 健康と安全・安心
2.1 化学汚染物質の対策   ノンホルムアルデヒドの材料もしくは自然素材の材料を使っている
2.2 適切な換気計画    水廻り室はもちろんのこと、建物全体だけでなく、各居室で必要な換気の確保がなされてる。
2.3 犯罪に備える    侵入可能な出入り口にCP認定部品の鍵を2ヶ以上つけて、サッシには二重ロックで防犯ガラスもしくは雨戸もしくは面格子を付けてある。且つバルコニー等廻りの侵入可能口も同様にした。
3.1 昼光の利用 単純開口率20%以上で 且つ居間と寝室の窓を南面か天窓にしている。
4.  静かさ 開口部を遮音サッシ(透過損失等級3)にしている。トステムですとシンフォニー等でガラス厚のあるもの。
Q2 長く使い続ける
1. 長寿命に対する基本性能
1.1 躯体 通常想定で3世代(おおむね75~90年)までもつように造ってる(劣化対策等級3)
1.2 外装材 御影石貼りで乾式工法で仕上げてる。60年+α―――こりゃ無理だ!
1.3 屋根材 瓦葺を乾式工法で葺いてある。60年+α
1.4 自然災害に備える  建築基準法に求める地震力の1.5倍に耐えるよう造ってある(耐震等級3)
1.5.1 火災に耐える構造(開口部以外)  外部ラスモルタル厚20㎜・内壁 強化石膏ボード16㎜(か12㎜+12㎜)である 火災を遮る時間60分相当以上(耐火等級4)
1.5.2 火災の早期感知   全ての台所・居室に早期感知警報装置をつけた。  
2.1 維持管理のしやすさ  給排水・ガス配管をコンクリートに埋めず、掃除口・点検口を設け、且つ給水・給湯をヘッダー方式配管としている。
 2.2 維持管理の体制   半年、1年、2年・・等、定期点検システムがあり、住宅履歴・維持管理履歴が管理され、不具合時に追跡調査できる仕組みがある。
 3.1 広さと間取り      3人家族で延床100m2以上とり、便所、洗面所、浴室があり、適正規模の収納がある。
 3.2 バリアフリー対応  高齢者が安全移動できる配慮があり、介助用車椅子が生活行為を容易にすることを配慮して造ってある。
Q3 まちなみ・生態系を豊かにする
 1. まちなみ・景観への配慮  「近隣住宅・街区との調和」を考え1.配置2.高さ・屋根形状3.外壁・屋根の色4.接道部の塀5.カーポート等を決めた。また「まちなみ・地域景観への積極的な配慮」をし、「庭の造り方や植栽の樹種、配置に、地域のまちなみに寄与するよう配慮」して造った。
2. 生物環境の創出
2.1 敷地内の緑化     外構面積の緑化率50%以上確保するため、フェンスの内側に生垣を作り、ケヤキ、ハナミズキの中木の下に、ドウダンツツジ、リョウノヒゲ等、下草、下木を植えた。
2.2 生物の生息環境の確保  燐家の植樹から連続して生垣を作り、鳥が営巣しやすいよう白樫の中木を植え、実を鳥にも分けてあげられるよう、柿の木を植えた。また小さな池を造り鳥の水場にもなるようにし、亀も飼った。
3. 地域の安全・安心    「避難路・消火活動空間確保」のため燐家との間にすぐ開く木戸を作った。また燐家等への防火のため
「防火性の高い植物」のモチノキ、シラカシの中木を数本づつ植えた。
 4. 地域の資源の活用と住文化の継承  丹沢の山から伐った杉の木で構造材を造り、また近くの地主の山の竹で垣根を作り、
地主の山で採れた木で床の間の造作を造った。(神奈川か東京在住)
LR1 エネルギーと水を大切に使う
1. 建物の工夫で省エネ
1.1  建物の熱負荷抑制   次世代省エネ基準をクリヤーするよう、断熱材、断熱窓、日射遮蔽がなされてる。(省エネ対策等級4)
1.2  自然エネルギー利用  次世代省エネの建物、日射・風妨害のない場所で、約真南に開口部(ハイグレード断熱2.91W/m2・K)を延床面積の20%以上を造り、ダイレクトゲイン(太陽熱)を得るようにした。また夏季に、風圧差の大きい2ヶ所以上の適切の大きさの開口部(天窓等)を配置し、且つ「卓越風がながれていく壁面にサンルームや出窓を設置し、風上側に開口部を設ける」、且つ「開放的な間取りとし、通風に配慮した内部建具(障子、引き戸)とした。」 夏季・冬季20%程度のエネルギーの削減をした。  

2. 設備の性能で省エネ
2.1.1 暖房設備     「居間を含む一体的空間において、機器効率が高い暖房機器を採用」ということで、電気ヒートポンプを熱源とする、温水床暖房を採用した。
2.1.2 冷房設備     「居間を含む一体的空間において、機器効率が高い冷房機器を採用」ということで、エアコンのAPF・COPの値が、省エネ法・トップランナー目標基準値の達成率に合致したものを選んだ。
2.2.1 給湯機器    潜熱回収給湯器(エコジョーンズ)か電気ヒートポンプ給湯器(エコキュート)か太陽熱温水器システムかと考えたが、COP値の4.8のエコキュートを採用した。
2.1.2 浴槽の断熱    土間下もスタイロフォーム等でしっかり断熱し且つ断熱浴槽を断熱外壁の内側に設置した。
2.2.3 給湯配管     ヘッダー方式配管を採用し且つ外給湯器の外部配管を5.0m以下とし、且つ給湯配管は全て断熱配管とし、
且つ追焚配管も全て断熱被覆配管とした。
2.3 照明・家電・厨房機器  省エネ基準達成率が 照明器具100%以上、冷蔵庫80%以上、暖房便座100%以上、プラズマ・液晶テレビ112%以上、ガスコンロ100%以上のものを選んだ。
2.4  換気設備         130m2の延床の建物で標準140W程度なので、その40%の56Wの換気システムを採用した。
2.5  エネルギー利用効率化設備
2.5.1家庭用コージェネレーションシステム お湯をたくさんと、電気を多く使う大家族向きでないと、省エネにならない。ので採用せず。
                 エコウィルとはガスエンジン式コジェネ、エネファームとは燃料電池式コジェネのこと。
2.5.2 太陽光発電システム 3kWの太陽光発電をのせた。約30GJ(ギガジュール)のエネルギーが得られ、Ⅳ地域での  
               標準消費エネルギー83GJの36%のエネルギーが得られる。
  3. 水の節約 
   3.1 節水型設備    節水型便器を使い、且つ浴室サーモスタット水栓+手元止水機構付節水シャワーヘッドを使い、
且つ食器洗浄器を採用した。
   3.2 雨水の利用    タンク容量80ℓ以上の浄化機能付雨水利用システムを設置した。水洗便所はこれを利用する。
  4. 維持管理の運用の工夫
   4.1 住まい方の提示  設備ごとの取扱説明書を住い手に渡され、且つ「当該住宅に採用された設備や仕様に関して、個別の建物・生活スタイルごとに対応した適切な説明がすまい手に・・」わかるよう、説明しパンフレットを渡した。
   4.2 エネルギーの管理と制御  省エネナビをとりつけるだけでなく、消費エネルギーの大きい機器(例えばエアコン)2台以上
                 を一括で停止する機能を付加した。ワンランク上の「HEMS」ホーム・エネルギー・マネジメント・システム。
LR2 資源を大切に使いゴミを減らす
1. 省資源、廃棄物抑制に役立つ材料の採用
1.1  構造躯体
1.1.1 木質系住宅     構造部材は土台は桧、柱・梁等は杉を使い、全て日本産針葉樹である。(持続可能な森林)
1.1.2 鉄骨系住宅     構造躯体の過半に電炉鋼を使用した。
1.1.3 コンクリート系住宅  構造躯体コンクリートに混合セメント(高炉セメント等)を用い、且つそのコンクリートの骨材に再生骨材を用いた。ただしJIS規格の大臣認定がとれてる前提ですが。まだだめですね。
1.2  地盤補強材・地業・基礎  地盤改良材として、地盤改良用製鋼スラグを用い、且つ基礎コンクリートの骨材にコンクリート用
スラグ骨材を用いた。再生骨材は JIS規格大臣認定が必要。 そんなの困る!
1.3 外装材    屋根はガリバリゥム鋼板(リサイクル可能な材料)で葺き、屋根下地に杉合板を使い、外壁は窯業系サイディングを貼り、
        外壁下地に杉合板を貼り、断熱材はグラスウールを用いた。 (メーカーとキャスビー作成者との攻めぎあい??)  
1.4 内装材    床仕上げはFSC森林認証がある「ナラ無垢材」と竹フローリングと畳(再生可能材料)を用い、床下地合板は
杉合板を用い、内壁・天井ははせっこうボードの上に月桃紙を貼った。
 1.5 外構材    アプローチ・ポーチのタイルはエコマークのものを使い、屋外デッキは違法伐採もありうる南洋材(イペ、バツ)等は、使わず日本の桧一等材を使用した.塀は建仁寺垣(竹)を植木屋や頼んだ。
2. 生産・施工段階における廃棄物削減
 2.1 生産段階(構造用躯体部材)  構造材はゼロエミッションの取り組みまたはISO14001を取得しているプレカット工場で
                プレカットしている。
 2.2 生産段階(構造用躯体以外の部材)  広域再生利用指定制度を取得しているメーカーのブラスターボードを使い、ゼロエミッションを推進している窯業メーカーのサイディングを用い、ISO14001取得工場で生産しているガラスを用いた。
 2.3 施工段階         造作枠材(スプルス)、階段材 をプレカットした。また分別ゴミ仕分けをして、処分をISO14001
取得業者 に依頼した。
3. リサイクルの促進 3.1 使用材料の情報提供   副資材を除いた材料の生産地、メーカーとその製品・品番・色等を竣工図
に書き込んで、建築主にお渡ししている。
LR3 地球・地域・周辺環境に配慮する
1. 地球環境への配慮
1.1 地球温暖化への配慮  CASBEEでは二酸化炭素排出量(ライフサイクルCO2)はそのソフトによりいままでのデータで自動計算される。一般的な住宅(参照値)の40% になっている。
2. 地域環境への配慮
2.1 地域インフラ抑制     ①「外構部への降雨を浸透させるため、外構面積の過半を植栽地・・」とした。②屋根からの降雨を雨樋から浸透ます等で地面に浸透させている。③生ゴミ処理設備を設置した。④勝手口サービスエリアに、ごみ分別(5分別)ストックスペースを設置した。
2.2 既存の自然環境の保全  ①建替えで、従前の地形のままにした。②従前の表土を概ね保全したが、植木によくない土は一   
部入替えた。③既存樹の中木を4本残した。④新植する樹木は地主の山から頂いた、郷土種の楓、黒松、山椒等を植えた。
3. 周辺環境への配慮 
3.1 騒音・振動・排気・排熱の低減  エアコン室外機(50dB)は騒音が40dB以下になるように、遮音壁を設置した。且つ燐家の窓や、吸気口や植栽に影響を与えぬように、換気扇等排気、排熱のあるものの位置を決めた。
3.2 周辺温熱環境の改善   地表面は土間コンクリート等の被覆材は20%未満とし、他は地面とし、植栽をし且つ、植栽に
よる日陰面積は敷地の20%以上にした。また敷地周辺への風通しに配慮し、夏の風向きに対
して、壁面後退距離・建物高さを考慮した。


☆ 太陽電池を生産するのにエネルギー・CO2を消費します。その太陽電池でエネルギーペイバックする年数は約2年です。
お金で元を取るのでなく、エネルギー・CO2で元を取ると考えましょう。ペットボトルも同じ。武田邦彦先生よろしいか!
☆ 電気自動車はCO2を出さないか? 電気を作るときにだしてるでしょう。バイオマスで電気を!   

ありがとうございました。

 


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【山好き、旅好きの団塊世代日記】 当ブログは2007/1/29に運営開始いたしました!





皆さんのお力になれるような記事を 書けるように勤めます!


プロフィール

高田 学

Author:高田 学
少年時代は海と戯れ鎌倉育ち、故郷を離れ北海道で学業。その後東京にて工務店経営。
環境(省エネ)には特に詳しい。廃業後自由人。

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